darviche教授、スペインとの比較における政治社会学。
問・ スペイン絶対王政は英仏と比べ何故弱かったのか。
答 スペインでは、国家建設ではなく、カスティリヤ周辺における帝国の建設にとどまった。
一般に、絶対王政への移行は、封建領主の有していた支配力(徴税、兵役など)を一元化しつつも、封建領主の支配力を社会的実態としては維持あるいは官僚制として組み込む形で、「国家」権sつがなされるが、スペインの場合、そうではなく、カスティリヤ周辺のみにおいて帝国が建設されたにすぎなかった。
高校世界史レベルの知識のみでは、授業についていくのが大変で、議論に参加するとなると、前日徹夜だけでは不十分です。
とはいえ、フランスを理解するためには、イギリス、ドイツ、イタリア、スペイン、東欧諸国、バルカン、トルコ、ソ連に関する知識に加え、しばしば引用される、ウエーバー、マルクス、トクビル、プットナムらについての基礎知識を十分有していることが必要であるようです。
2つのことを考えました。
1 世界史教育について
・知識に加えWHYの議論を
-ゲルニカ、スペイン内戦、フランコ
といったキーワードのみを暗記し、試験で点数を獲得する、というための授業でなく、何故そういう国家になったのか、英仏との比較を考えましょう、といった授業が高校においてもなされるとよいと思いました。
・現地の言葉で
-これはすでに多くなされていますが、たとえばHENRIをイギリス王について「ヘンリ」、フランス王について「アンリ」と読む
-普仏戦争、といった史実を知っていても、それをどのように発言すれば相手に自分がそれを知っていると伝わるか、つまり、現地で普仏戦争という単語がどう表現されているかを知っていなければ、国際社会では知識の使用価値がありません。
2 南仏だから
中央集権国家、といえど、地域間の対立意識、地域主義の意識がとても高いフランスでは、たとえば北フランスにおいてスペインやイタリアについて、深く学べる可能性は、より少ないように思えます。その意味では、モンペリエならではの構成となっていると思います。
。。。とはいえ、研究者コースということあり、生徒が5人しかいません。さらに、先週から1名女子生徒が行方不明です(発表が2回当てられていたにもかかわらず、連絡なく欠席)。しばしば、風邪でダウンする生徒が出るので、ときには2人、3人といったゼミが展開されます。
5人!果敢にいろいろな授業に挑戦されているようでつね。
返信削除ストレスが多いほど吸収しているということなのでよきことかと思いまふ。
しかし英語にしろ世界史にしろ、日本の教育って
日本人流に言い換えちゃったりするから
ほんと知ってても実用性に乏しいよね。激しく同感。
ヘタにカタカナ文化があるにも関わらず
普仏戦争とか勝手に名付けて、さらにそれを暗記型の方法で教育しているので
結局その場しのぎかつ日本国内でしか通用しないものになっているのだよね。
高校を卒業してだいぶ経って海外でいきなりそのぜい弱さを実感するも、時すでに遅しみたいな・・・なんだか悔しいですよね。高校のときの苦労って一体・・・みたいな。
半米国人のMIOさんでもそうですか?
返信削除段々完全に理解できない環境に「慣れ」つつあるのですけど、危機感が薄れることを懸念しています。あと、試験の存在に驚愕しています。
カタカナの活用による世界史知識の普遍化を推奨したいですね。カタカナ生来からそれはお家芸だったはずなのですけどね。
・トルコ人と話すときは「カリフ」とか「ケマル=パシャ」で通じるのでありがたいわけです。
一時期、日本でも「英語の共通語化」を巡って論争が起きたと記憶しておりますが、国家として日本語という最大の関税障壁を維持することは悪くないと感じますけれど、自発的に国際化したい個人への付加価値を促進することは、国家にとって必要だと思うのです。
つまり、世界史と銘打った科目については、せめて英語名なりで個別名称の知識を付与すべきと思われます。
※ 逆の例でわかりやすいのが1つ。当地でもアニメ大人気ですが、フランス式の題名に言い換えているものがたまにあります(ドラゴンボール=台湾では七龍球)。HELLO KITTYは、当地の発音で、エロキチ、など。フランス人女性から、私エロキチが好きなの、と言われると当惑するわけです。
受験のとき必死で詰め込んだ知識は、ほんとにその試験のためにする勉強に終わっているというのでは意味がないですね。外国で歴史を知らない日本人と評価されてしまう条件の一つはこんなところにもあると悟りました。