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2011年4月10日日曜日

エロー県地方長官庁官房研修3日目ー5日目

 4月6日(水)
- 一人でレビュープレス作業。 midilibre紙 région版だけはジェニー氏がチェックしてくれた。 
- 10:30 からの会議、長官の日程につき官房担当者がそれぞれすき放題しゃべっていてお互いに聞いていない印象。
- 「agenda média」という翌週の長官動向のうち報道関係者OKの予定の作成を命じられる。上記会議で具体的な話がなにも出ていないので、結局担当者に聞きまわることに。叙勲や自治体再編に関する会議を報道するかどうかが軽くもめたので、大変困った。
- レビュープレスは賢いパソコンソフトで新聞切り抜きがPDFで作成されるが、この日はなぜか同じ日付で2つの目次が出来てしまい、ジェニー氏に相談したところ、必要な記事が網羅されているのであれば問題ないとのこと。要するに「無駄詰めはしない」というスタンスの模様。素晴しい。
- 他方、アジャンダメディアは、半角スペースを詰める、など日本の役人並に細かい念の入れよう。

4月7日(木)
- アジャンダメディア。サンドリンさん(去年からお世話になっている州長官庁課長の方)が土曜日に長官と史跡めぐりに行くことについて、私的OR公的によって掲載すべきかどうか決まるので、本人に挨拶がてら確認した。
- プレフェの運転手シルバンが部屋に現れ、放課後、運転手控え室に案内してくれた。1時間くらい彼と彼の娘さんの日本に対する熱意や日本文化について議論。彼は警察官であった弟さんが殉職されたことをきっかけに、義理の妹さんの出身地であるモンペリエの長官運転手に異動を願い出たとのこと。娘さんが作ったという漫画をもらった。
- 長官庁のインターネット公式サイトが見づらく、特に、外国人の手続のページが、個人的にも印象が悪いので、改善案を提示することになった。その前提として、いくつか他県のページを関係者に提示。
- 新聞社数社にメールで情報確認。
- midilibre région で同じようにインターンしている同級生は、今週だけで4つも記事を書くらしい。こちらの新聞は記者の署名が必ず入るので、院生・インターン生の身分でも週4つ記事が地元紙に載ればたいしたものだと思う。
- 長官庁には、日本の役所のような、記者クラブは存在しないのだが、本日報道発表した、ガール県のある企業での事故の記事が、報道資料を丸々そのまま載せていた。事件の速報性重視や、ネット記事だったこと、また翌日の朝刊では独自取材情報も載せたことなどを考慮しても、常に批判記事を書くフランスの新聞にとって、これは珍しいことだと思う。
- 報道担当室は、仕事量の割りに、正規職員がジェニー室長一人しかおらず、兼務やパートタイム職員がしばしば休むので、ジェニー氏と当方のみ、なんてことがよくある。このため、ジェニー氏の仕事量は、フランスと思えない程度に激しい。このため、いろんなところに掲示をして、常にインターン生を積極的に募集しているらしい。4月は本当に誰も応募が無かったので、好都合だった模様。

4月8日(金)- 地方長官は公の秩序維持や道路交通取締りなど国家警察権限も持っているのだが、その部署のserge robert氏という非行抑圧担当官(50歳くらい)にお昼カフェをごちそうになった。彼は日本文化、歴史に詳しいが、割と一方的に話すタイプだ。語源を学ぶ重要性について教えてもらった。例えば、communication のconがavec(with)という意味のラテン語から来ていて、単に意見を交換するという「意思疎通」というよりも、同じ情報や意見に染めるというニュアンスが強く、説得の要素があるのだということを述べていた。
- アジャンダプレスを長官に見せる段階に来たが、自治体再編については議論が機微に触れるので、報道をどこまで入れるか・入れないかは、長官の判断を仰ぐことに。興味深いのは、その際の「資料の見せ方」・準備が日本と同じだったこと。つまり、「入れたバージョン」と「入れないバージョン」の2つを準備して長官に渡して、どちらか選んでもらう、というもの。
- 去年11月からフランスでは公共の場で顔を完全に覆う服装をしてはならない法律が施行(公布)されており、この4月11日から施行されたが、公の秩序を最終的に担保する長官にこの点についてラジオ「フランスブルー」から電話インタビューの申し出があったのが12時前。長官がOKしたので、16時45分から5分のインタビューが行われた。
- Labellisation des pôles d’excellence rurale -という要は地域開発のためのアイデアを「首相が」(普通は担当大臣が認定するのでその点は珍しいか)認定し補助金出します、というよくある国からの開発補助金なのだが、この第二弾についてこの日決定されることになっていた。エロー県で3つ内示があり報道資料は出来ていたが、長官庁での発表のタイミングは、国の本省が正式に発表後、となる。そのタイミングを、5分おきに各役所のHPをチェックするという手法でチェックする、という、大事なことではあるけれども、かなりお役所的な地道すぎる作業を実施。




2ヶ月のうち1週間目のインターンが終了。
インターン生としてそれなりに貢献できているとは思うけれど、もしフランス語が母国語並みに「書ければ」、報道文書などもっと役に立てるだろうに、という点が残念。しかし、それらの文章を見ながら、行政文書の言い回しなどを勉強していこうと思う。
気づいた点としては、彼らは息抜きがうまいと思う。割と頻繁にカフェを飲みながら、同僚と歓談し、週末にあったことなど取り留めの無い話をして、またさっと仕事に戻っていく。

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