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人目のお客様です

2010年10月29日金曜日

アセアンの記事書きました。

四苦八苦しながら書きました。(こちら)
同級生の助けを借りて、2重にも3重にも修正されたものですが、なんとか形に成ったのでよしとします。


経験となったことは2点あります。。


1) フランス人に、「中国は未だ先進国に対する劣等感がある」という説明は、通じない。

・・・年間所得が1万円以下の世帯が7割くらいでー、歴史的にも植民地化されててー、などと事細かに経緯を説明しないと、理解されませんでした。

「分かりません」といわれてしまいます。

2) フランス人に、「(尖閣など)領土問題は、領土それ自体の政治的な紛争だけでなく、資源問題と結びついている」といっても、理解されない。

・・・海の上に浮かぶ島なので、海の下を調べてみたらー石油やガスがある場合があってー、などと説明しないと、通じません。

「意味が分からない」といわれてしまいます。

2010年10月27日水曜日

気温の急低下ー今朝は4度など

夏はとても暑く、冬はとても寒い。これが南仏の現実です。8月と10月の最高最低気温の差は39度マイナス4度=35度。秋がないのです。

そのためか、昨日ジョージフレッシュ州知事も急逝されました。モンペリエをここまで大きくしたのは彼だと言われています。

年金改革法案、上院を通過し、ストライキ熱も下がり始めたとフィガロ紙が伝えています。

春遠からじ。

2010年10月15日金曜日

文章の書き方

相手を見て法を説け、といいますが、文章の流儀にもTPOがある、と再確認して興味深いです。異なる分野の授業に出ることのメリットの1つです。


ー法理論研究入門の授業

「 論文においては、叙述を可能な限り中立に進めなければならない。したがって、

1) 歴史的な事情
2) 技術的な事情
3) 研究対象となる事柄について、異なる考え方・立場の解説
4) 自説

という順で、記述するべきである」

という教え。3)や4)を先に持ってくると、論を進める上で立場の異なる相手に対して説得力が薄れてしまう・ドギツイということのようです。






ージャーナリズムの授業


英語よろしく、逆三角形の論述をすべし。以上


記者やジャーナリストを育成するコースなので、新聞記事を書く際の話です。

理由としては、

ー読者が、表題、第1パラグラフを読んだだけで、重要な情報がすぐに読み取れる必要がある、というのが1つ。

ー編集上、収まりきれない場合に、下から削っていくのが便宜であり、そうしても、記事の価値が劣化しない、というのが1つ。
だそうです。


この2つから読み取れる教訓は、最初に書いたとおり文書のTPOです。
考えてみれば当たり前のことなのですが、常に気をつけないといけません。

極端な話
ラブレターを書くときに、


「この手紙は、わたしからあなたに愛の告白を行い、以って二人の間に永続的な関係を築くことをねらいとして、したためられたものである。

まず経緯から述べると、数箇月前にあなたの存在を認識して来、日一日と情熱の高ぶるのを感じ、ココに至った次第である。

次に、愛情の根拠となる事情は3つある。まず第1に・・・」


などと書いたら、3秒でさようならとなります。

ほかにも、大変高揚した気分である(血中アルコール濃度の向上など)ことにまかせて、ハイテンションな文体によるメールを送信する行為は、 受信者の置かれた事情を考慮していないため、例えば、受信者が非常に落胆している、激怒している、悲嘆にくれているとか、そういった事情がある場合には、コミュニケーションを滞らせる重大な原因となりかねないわけです。



・・・日本語で日本人同士で意思疎通するのもこんなに難しいのに、外国語という要素も加わるとなると、もう意思疎通は原則不可能なんだと思っていないといけません。とかくこの世は生きにくい。早く誰かテレパシーマシーンを開発してくれないかな。

2010年10月12日火曜日

英語

今日で、ジャーナリズムの第1科目、ジャーナリズムの社会学が終了。明日(10月12日火曜日)は、私にとってはビザCardの引落日という程度の意味しかないのだが、フランス人の定年退職年齢を62歳にする法律に反対する大規模ストライキが予定されているため(もう4度目。。)、ジャーナリズムの授業は延期になった。このため、私法のマスターの授業に出ることができる。

このように、どちらかが空いても他方が待っているので、月ー金の「就業時間」が、満タンオーライである。
掛けて加えて、月と水は18ー20時に語学学校(フランス語)に通い始めたので、それについていくのと宿題とで、なかなかキャパCITYから脳漿が溢れそうになって、晴れ時々窒息しそうである。

言い換えれば、このようにして、去年よりもフランス語が上達したことで得た「余裕」を、そっくりそのまま、分野的(ジャーナリズム・私法という未知の領域)、時間数的な学業の探求へと充てることができるといえよう。そう確信することだけが、今の自分に許された最上の贅沢なのだと考えることにした。


いやでも実際、フランスのプロ意識の高いジャーナリストが考えていることを直接聞く機会なんて、なかなか得難い。彼らは「特ダネ」を追っているだけではない。自分たちがデモクラシを支えるうえで、選挙で選ばれた政治家とは異なるがしかし劣後しない正当性を有する(「真実」を国民に伝えるという特別の基本的人権と義務をおう)とし、どの範囲で非取材者(権力者)の私的生活が射程範囲に入るのか、速報性と裏腹にある誤報の可能性、及びその訂正の重要性、謙虚な姿勢の重視など、透徹した思想の下に行動していることが読み取れて、興味深い。


さて、本題。
帰宅道すがらスマール教授(去年のマスター論文の指導教授。アメリカ人で英仏バイリンガル)に遭遇。


こちら頭がフランス語に浸食されているため、ハウアーユーと言われても、困ってしまう。

コマンタレブ?といってみたが、やはり英語が返って来た。
ジャーナリズムのところにいますといったら、たまには研究室に顔を出せという。


社交辞令と思うのだけど、一度は顔を出してみるか。
近時の日米関係と日本政治について少し考えをまとめてからにしよう。

ここで問題。
英語も、規則的に勉強しないとどうやら会話が出来ないらしい。
頑張ってはみたものの、オールソー、とか、ロスト、とかそんな程度の単語さえ、フランス語が自己主張をしてはばからない。
英語で論文をかいた以上、英語で話さえろくろく出来ないと、修論が盗作じゃないかと疑われてしまうので、困ってしまう。


これからは英語を話せる人とは英語で話すようにしようと思います。


知恵熱でるかも・・・

2010年10月6日水曜日

私法とジャーナリズムの掛け持ちは無理か

ちょっと難しそうです。

午前中は、私法の授業に出てみたのですが、これはこれで数学的な整理学で法律の利害衝突解決方法を分析するという興味深い内容でした。

一方で、1時間ジャーナリズムの授業に遅れることになったわけですが、3回休んだらクビだという厳しいお達しをもらってしまいました。

少し悩みましたが、やはりジャーナリズムをメインに、私法は聴講生として出られるときにでることにするしかないかなと。

他方で、今度は副学部長から電話があり、ずいぶん前に送ったM1の私法への登録はできないかという問いに対して、「学部長と相談したけど、OKだからよろしく」と言われました。遅いんだけど。私法のコースにはとことん縁がないのか、時機を失しすぎているぞと。

これならNoといってくれたほうが気が楽でした。


ジャーナリズムのほうですが、全然知らなかったのですが、今日の先生は、ルモンドの前編集部長さんでした。まわりの同級生に聞いても、この学科を選んだのは、かなり得がたい授業を受けられるからだという話です。

どうりで、 ずいぶん、ワタシの出自に興味を示し、日本の事例をやたら出したがるなあと。フランス人にしては異様にグローバルな人だなあと思ったら、そうならざるを得ない地位に居たわけです。



去年に比べて、会話がそれなりにできるようになりました。授業は半分くらい理解できればいいほうですが、ある程度理解できる話題なら(分からないところは適当に相槌を打ちながらも)、日本語での会話みたいに流れるようになりました。

ポイントは、


・相槌の決まり文句のレパートリーを増やすこと
(ダコ(了解)のほかにも、セビアンサ(いいじゃん)とか、スネパルカ(そうじゃないよね)とか、そういうの)
・相手の話を理解していることを示す言葉をなるべく早く返すこと(単語でも、2・3語でも)


とはいうものの、こちらに全く興味のない人と話すことが難しいのは、日本語でのコミュニケーションと同じです。


そうですか?


そうですよ。


終了


みたいな。

2010年10月5日火曜日

Rentrée

今日は、2つ目の修士課程として登録をした、ジャーナリズム学の初日でした。
まず、オリエンテーションだったのですが、さすがというべきか、モト学部長の権力を生かし、法学部で最も古いと思われる講堂で厳かに行われました。
去年の初日が、担当の教授があくびしながらよくわからないことをブツブツといっていたのに比べると、教育しようという意識が高いように感じられました。事実、講堂には教育に関わる先生たち(現場ジャーナリストを含む)も全員参加していましたし、いきなり以前のパリの弁護士会長を連れて来て、報道法について講義がなされました。

のはいいけれど、講堂の椅子は、あまりに硬く、3時間も座ったおかげでお尻が極度に痛い。

(以下のメモ)
ー1学期は毎日、一日中授業
ー2月20日の週に筆記試験を行う
ー以降、6月までの間に最低1ヶ月の実習を行うこと
ー40頁以上の論文を提出すること
ー学位授与決定は来年9月


今日は、夜週2回通い始めた語学学校にも行って来ました
前置詞の練習でしたが、結構、難しく、というのは登場する単語がほとんど分からず、苦戦しましたが、いい勉強になりました。目の前にポルトガル人が座っていましたが、日本人に見えました。

先週、レベルチェックのために書かされた、「社会が進化するために、異文化を理解することが必要か」みたいな作文については、先生から「日本人は初学者では文章が大変短い傾向にある。これは多分言語文化の問題。当方さんの文章は、語彙は沢山用いられているものの、フランス語における立論の構造になっておらず、その点をよく勉強する必要がある。あとは、プルーストの文章みたいに、長すぎる。」

2010年10月1日金曜日

フランスの社会保障に関する記事(フィガロ10月1日付)

今日のフィガロに、
 
「フランス人は、彼らの健康に金がかかりすぎていると判断している」(原文)

との記事が載っていました。



フランスでは、社会保障に加入していれば、基本的な医療は全て無料。出産も無料。と聞きます。

ところが、そのかわり、負担金がべらぼうに高いわけです。

記事によると、「フランス健康治療調査」(Ipsosというそうです)では、フランス人の69パーセントが高いと、22パーセントがとても高いと判断しているという結果が出ています。それでも社会保障の赤字は増えているとのこと。



さらに、記事によると、「やはりフランス」という部分が次のくだり。



しかし、フランス人はあまり知らない。高齢化や医療技術の進歩よりもはるかに、不正行為や制度の濫用(注:医療機関によるレセプト不正請求などのことか?) の結果として、負担金への上乗せが高くついているということを。




あわれ。フランス。まじめに生きた方がいいよ。きみら。連帯の国、というわりに、全員がフリーライダーになったら国が成り立たない、ということへのまなざしがかけており、その意味で公共心が欠如しています。

夜の語学学校

モンペリエ大学は、法学部・政治学部・医学部のはいった第1大学のほか、経済学部・技術系の第2、美術・文学系の第3(いわゆるポールバレリー大学)の2つのキャンパスがあります。

今日は、第3大学の付属語学学校(去年の夏通ったところ)が主催する、修士課程・博士課程在籍の外国人向け、語学講座のオリエンテーションに参加して来ました。

このコース、週に2回、各2時間の半期なので、トータル40時間で、300ユーロとなり、本職の大学登録料が250ユーロ弱であったことを考えると、激烈に高いのですが、もっときちんと書ける・話せるようになるには、カタコトのサバイバルだけではなく、洗練された先生に手解きを受けるべきだと思い至り、授業を受けることにしました。


まずは、自己紹介。お決まりのパターンです。
ロシア人やブラジル、メキシコ、いろいろな人がいました。幸い?決して下のほうのレベルではなさそうです。
(みんな1年目が多いのだから、そりゃそうか。)
去年は、学校が始まってからは、語学学校どころの余裕はなかったのですが、今年は質的向上を追求したいのです


自己紹介のあとは、いったいどこを強化したいのか、という質問が教師側からなされ、また一人一人答える。
そのご、例によって、レベルチェックです。

「異文化を考慮にいれることは、社会を進歩させるために、必要なことだろうか」

というお題に対して、論述せよ。

実際の大学院での研究では、あんまりこういう訓練は必要なかったので、まだ苦手なのですが、
それでも、留学前よりは各スピードは上がったと実感しました。
今日はフランス語で考えながらかいたので(さもないと時間が足りない)、論旨の説得性が弱いと思いますが、いい経験になりました。

教師のフランス語も、ずいぶんわかるようになりました。人間成長するものですね。

振り返ればそう思える、とは、来た当時、ある人事担当のN井さんからのアドバイスでしたが、1年かかりました。
1年後には完ペラを目指します。