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2010年9月29日水曜日

マチュー教授@私法研究科

今頃になって、面接への召還をいただいたので、敬意を払っていくことにした。

行くからには志望理由をきちんと説明できなければいけないと思い、またポンチ絵とフランス語での作文を準備。

コレが結構疲れる。
1)単純に頭を使う。
2)フランス語の上達の遅さを実感して萎える。


法学部の建物は、モンペリエを代表する古い建築物であるサンピエール大聖堂の隣にあります。受付で、3階だと聞いて、研究室へ。

トントン

あ、入って


研究者とは思えないほど、明るくやさしい感じで迎え入れてくれました。

面接は、それなりに厳しいものでした。


・法律学に関連する経歴を述べる
・フランスの法律学に関する知識、とりわけ、フランスでの法技術的な分野に関する知識の有無を問われる
・大学院・大学での成績と授業内容について説明
・職務上、どの程度私法に関係してきたか

などを聞かれました。詰問調ではなく、辛抱強く聞いてくれたのが救いでした。

同時に、先方から、いかにネイティブで4年間フランスの法学部で学んだ学生にとっても大変かについての具体的な説明があり、 総合的に見ると、フランス法学とそのメソッドについての知見がないという点はすぐさま必要な毎週のレポートの作成、判例評釈、発表、論文といったものにおける不合格を意味するので、正式な学位取得というのではなく、まずは聴講生として授業を聞いていったらどうかという提案でした。

もちろん、登録したければ受け入れるけど、中身がとても専門的なので、どんなに真面目な学生でも1年では多分無理だろうという話です。

せっかくフランスに2年いるので、政治学1年、法律学1年と安易に考えていたのですが、選抜試験を経て240人から選ばれた15人と同等のフランス法的なアカデミック活動を実践するには、まだまだ語学力・基礎知識ともに不足しているという実態を踏まえると、教授のフレンドリーアドバイスが道理なのだろうと思います。

それでもなおジャーナリズムとの両立というのは結構しんどいと思いますが、法律の方を学位本位ではなくそこで教えられている批判精神、これはフランスの大学の専売特許ですが、を身につけること、を目的と考えるならば、堅苦しく考えることなく、胸を借りるつもりで、授業に参加すればいいかなあと思います。

2010年9月24日金曜日

ポールアリエス、再び

去年の修士課程でお世話になった、前々代、モンペリエ法学・政治学部長のポール・アリエス教授に、直談判に行きました(以前の記事)

この際、滞在許可を得るための学生の身分の確保と、留学の目的との関係で適切な範囲内であれば、必ずしも法律学ではなくともよかろう、いや背に腹はかえられんとです。

メールへの返事は、まずまず(よく審査したいからすぐに来るように)だったので、志望動機をよく練った上でこちらの校正会社にフランス語を校正してもらい、ポンチ絵を作り、臨みました。


アリエスちゃん「やあムッシュ、どうぞ入って。」(満面の笑み)

当方「(神!!!!) ありがとうございます。で、志望動機なのですが・・・」


アリエスちゃん「それはもう読んだよ。」



メールで事前に送っておいた志望動機については、よく理解してもらえたようです。
 その後、これまでの経歴を細かく聞かれ、関係性を説明しました。



アリエスちゃん「ところで、もう9月末だ。6月、7月、8月、9月と、時間があったわけだけど、いまになって申し込みに来るというのは、遅すぎるのではないか。ほかがダメだから来るってことなのかな?」


きびCところを突っ込みますね笑



当方「そもそも前年度の修士に1年で合格するとは思ってませんでしたので、次年度の出願を真剣に考えていませんでした。合格を知って、それから真剣に検討をはじめ、教授の課程を発見しました。御講義いただいた、社会民主主義について夏の間に考えをめぐらせ、今後とも教授にご指導をいただきたいと思って志望にいたったわけです云々」



アリエスちゃん「ん。。そうか。いや、実はたまたまね。1つだけ席が空いているんだよ。今年。だからOK。合格。ただのふっかけ質問だったんだよ。とにかくこのコースは毎日
授業があって大変だけど、頑張りなさい」


(このときの心の中・・・

学生身分確保・・・・



キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!! キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! キタ━━━━━━━━━━━━━━━━(゚∀ ...




というわけで、今年も、平穏な滞在身分による滞在許可を申請することができそうです。

よかった。。。

2010年9月23日木曜日

副学長へコンタクト

滞在許可の期限が10月7日に迫ってきた。

すでに学生の滞在許可の更新手続に乗っている身としては、なんとしても学生の身分を確保したい。


不況下、サルコジさんの政策もあり、外国人の滞在にいっそう厳しいフランスでは、学生は前年度からの発展性を証明できなければ更新が難しくなっているらしい。

例)語学留学の場合、A1(初心者レベル)で1年目過ごした人は、2年目A2などに進まないと、滞在許可更新が難しい可能性アリ等

となると、いわんやマスターをとった私が今更語学学校で学生身分を保持することをや。


滞在許可の地位変更のための書類もあわせて準備しはじめたところ



返信がない私法コースのマスター2年目ばかりに期待をつなげるわけにもいかなくなってきたので、

(ミッション2)
とにかく学生の身分を確保せよ

と指令を自らに発す。

というわけで大学へ。

当方「こんにちは、学生登録窓口さん。私法コースの修士1年目に登録したいのですけど」
敵「去年はどこに所属?」
当方「東京で法律学4年生大学卒業。ここでは去年政治学修士。キリッ」
敵「それだと、外国学位との互換性の証明をとらないといけません。もう期限は過ぎているので、副学長に直接手紙書いてください」
当方「わかりました」


マジかよ。



とりあえず、まどろこしいので、副ではなく、学長に直談判しようと決意し、学長室に突撃を開始。



と、マダムに呼び止められる。


なにやってるの?


ああ、学長を仕留めに、いや・・・おめにかかりたいんですけど。


どうして?



かくかくしかじか・・・・


ううーん。それだと結構難しいわね。解決策ないかも。とりあえず学長はいま不在だから、副学長に会ってみたら。


その後、副学長室にいくも、不在。しょうがないから、手紙を書いて郵送&メール送信。

2010年9月15日水曜日

教授にコンタクト@私法研究

メールで受入依頼をした教授から、返事が来た。

(仮訳)
あなたの出願には興味があるけれど、まずもって、あなたの大学における課程が、博士前期課程かつ、私法研究への出願を可能にするのかどうかを理解したいわ。
その点について、さらに教えてもらえますか。

あなたの返事を待っています。
(仮訳ここまで)



とりあえず考えた返事は、

1)日本の大学(法学部)を出ていれば、フランスのM1とだいたい同じはず。
2)行政裁判所がないこと等、日本では公法と私法は相互に参照しあうことから、必ずしも公法コースのM1であるからといって、私法コースに出願することができないわけではなかろうこと
3)これまでの経験
4)頑張ります


これでダメだったら、そろそろあせります。。滞在許可の地位変更を考えなくてはいけません。

2010年9月13日月曜日

正式に修了

正式に修了できました。総合評価はassez bien (良)ですが、この語学力で、政治学素人の私が、ディプロムもらえるだけでももう獣です、いや儲けものです。
ありがとう。ジェニエス教授&スマール教授。

フランス人大家

敷金を返さない大家とか

(フランス人に負けないためのアドバイス)


まあ、日本人の築いてきた社会に日本人はもっと誇りをもつことが可能だと思い知らされる経験、といえば聞こえはいいものの、最近では、この手の大家、不動産屋との関係には、機関銃握り締めて「快感」といってみたい気持ちになることもしばしばです。

係争中なので、詳しくは書きませんが、全て終わったら、書きたいと思います。
果たして留学中に終わるのかは、自信がありませんが・・・


あえていえば、この留学の目的である

「国際化に対応するために必要な研究に従事」
「国際活動に必要な能力の育成」

という美辞麗句には、とうてい収まりきれない、魑魅魍魎の跋扈する異界で、如何にして生き残るのか、ということが求められるのが、フランス留学に伴う生活なのです。

・・・と、ここまで 書いて、大学の入学式を思い出しました。
学長はフランス人と結婚したフランスに関する研究に従事する方でしたが、入学式の式辞が極めて難解な上にひたすら40分間くらいしゃべり続けたことが、ニュースステーションでもとりあげられていました。

当時は、いいたいことはなんとなく分かる、程度で、ただただ、学長のいう「齟齬」の意識の谷底からその知的世界を垣間見るのが精一杯でしたが、今なら具体的体験によって理解することが出来ます。

(全文はこちら)

今日、いたるところで問題となっているあの「国際化」という言葉を真の体験として生きるためには、おそらく、相対的な若さとは異なる「驚き」への感性が必要とされます。国際的な相互理解などという美辞麗句に、間違ってもだまされてはなりません。
その言葉が美しく響くのは、観念の領域にすぎないからです。実際、具体的な国際性とは、野蛮と呼ぶほかはない不幸な推移を示している現在のコソボ情勢がそうであるように、無数の差異がまがまがしく顕在化される苛酷な空間にほかなりません。そこでは、たえず齟齬感や違和感の的確な処理が求められ、さりげなさを装った外国語での流暢な会話能力など、いかほどの役にもたちません。
国際的な交渉の場で要求されるのは、いま、この儀式の会場にはりつめているような緊迫感にたえつつ、いくえにも交錯する隔たりの意識を丹念にときほぐしながら、なお、言葉を放棄せずにおくという執拗さにつきております。その執拗さが差異への敬意を欠いた場合、「国際化」などという概念は、たちどころに抽象化され、意味を失うほかはありません。
大学も、たえずそうした抽象化に陥る危険をはらんだ環境だということを、あらかじめご理解ねがいたい。


「差異への敬意を失わないこと」も「執拗さ」も、ともに難しいということを、今になってようやく気づきました。ありがとう。蓮実先生。

2010年9月11日土曜日

8888

8888のキリ番、またもやU田氏でした。このコーナーはほとんど彼のためにあるようなものになってきましたね。今回は、更新しまくってゲットしたわけではないとのことです笑

ルーマニア人の追放

フランスではよく見かける物乞い、いわゆるジプシーですが、大部分がルーマニア人ということで、フランスでは8000人を国外追放しようとしています。これに対してEUがNOといったというのが今日のTF1でニュースになっていました。

域内の移動の自由があるEU内での国外追放(しかも追放による移動料金を本人に請求)というのは、やや荒っぽいような気がしました。

南欧は気候がいいので、多くのジプシーが流れ込んできます。

結果、道端のいたるところに、乳飲み子連れの母親が座り込んで

「ムッシュー、ドネモア、シルブプレー」(かねください)

といってくるわけです。
生意気な坊主になると、挑戦的にカネをせびってきます。追放したくなる気持ちも分からないではありません。


ニュースでは、南スペインの成功事例を取り上げていました。
追放するのではなく、社会に統合する試みが成功しているのがスペインにあるとのことでした。

要すれば、
・無料での宿泊施設を事実上貸与しつつ、社会のルールを教える。
・そのかわり物乞いをやめるよう署名
・読み書きを教える
・こどもを幼稚園や学校に通わせる手助けをする

理想的な政策なのですが、一番気になったのは、「あれ、スペインって財政的にそんな余裕、あったっけ。」ということです。

2010年9月8日水曜日

街頭の政治@フランス全土

年金支給開始を60歳→62歳にするという法案の審議開始日となる本7日、フランス全土では公務員はゼネストを実施、200万人以上のデモが全仏で行われました。

ルモンド紙(7日付)によると、ドイツでは現在の65歳から2020年には68歳、イタリアなど69歳といったことを決めているにもかかわらず、フランスでは現在に至るまで60歳で年金がもらえるのがあたりまえで来たわけです。

政府の政策に反対する場合、フランスではストライキやデモを大々的に動員します。これを大学で「街頭の政治」と習いました。日本なら、こんなことで電車が止まったり、学校が閉鎖されたり、道路が通行止めになったりすることは稀でしょうね。

為政者の視点では、
近時の経済危機などで国力が衰えているわけだから、生活水準を維持したければ反対するだけでなくもっと稼げ、というサルコジ大統領の考えは理解できます。一般のフランス人の働き方を見ていると、なおさらです。

ちなみに、注目すべきなのは、フランスではこういった場合、担当大臣自ら20時のニュース番組に説明のため出演します。日本でも主導する政治家大臣がもっと直接国民に語りかけたらいいのではないかと思います。

2010年9月7日火曜日

カイゼン?@エロー県地方長官庁

滞在許可証の申請手続が、めんどくさい、というのは何度も書いております。

準備書類が多いのはやむをえないのですが、何せ、整理番号順で100人まで、と決められているものですから、

「申請日当日に何時から並ぶか」

が勝負になってきます。そこには当然列に並ぶことさえ知らない隣国のかたがたとか、横はいりOKの外国人がたくさんいるわけで、まさに「万人の万人に対する闘争」が実現しており、ドイツ国家学は間違っていなかったと信じるに足る合理的事象を体験的に知ることが出来ます。

ということについて、ラングドッグルシオン州エロー県の地方長官であるBALANDさんが非常に不満を抱いている、という点を以前書きましたが、このたび、カイゼン策が施行されたようです。(こちら)


(改善されたこと)

● 早い者勝ちの整理番号制


● 電話での事前予約制


メリットとしては、朝一から並んで、結局無駄足でした、という状態は避けられるようになった、ということがあげられます。
他方で、電話でいきなり接触するのは難しいとか、そもそもモンペリエに来た当初から、電話連絡先をしる術がないとか、外国人特有の難点を考慮すれば、

・インターネットでの予約もできるようにしてほしい。その際、個人アカウントを作り、書類の処理状況の追跡を行えるようにしてほしい。

ということを提案します。

これを実施するには、システム構築が必要だろう、という意見もあるかと思いますが、チラ見したところによると、既に、番号によって、書類の状況はシステム的に管理されているのを確認済です。何故コレを申請者にも開放しないのかは、分かりません。 セキュリティ上の問題なのかもしれません。

2010年9月3日金曜日

日仏自治体の研修機関比較(機能面)

先日、ENACTにあたるものが日本にはないのです、と書きましたが、ここを読むと、「自治大学校」という機関が日本にあります。(この方によれば、「自治大は、地方自治体幹部養成機関」との由。なお、法令に照らして厳密に言えば、限られた場合に国家公務員の研修も可能のようです。)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●総務省組織令(抜粋)

第百二十七条  自治大学校は、次に掲げる事務をつかさどる。
 地方公務員でその任命権者の推薦に係るものに対する高度の研修を行うこと。
 地方公共団体に対し、地方公務員法 (昭和二十五年法律第二百六十一号)第三十九条 に規定する研修の内容及び方法に関する技術的助言を行うこと。
 地方自治に関する調査及び研究を行うこと。
 地方自治に関する資料の収集及び編集を行うこと。
 地方公共団体の行政に密接な関係がある職務に従事する国家公務員に対し、その任命権者の依頼を受けて研修を行うこと。 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

INETやENACTは「全自治体的な」初任研修や採用試験なども実施していることから、日本の人事委員会の全国版の側面と、自治大学校のような任意研修の側面の両方の要素を備えていると見ることが出来るでしょう。


つまり、


INET/ENACT ⊃ 全国各地の人事委員会の事務の一部+自治大学校の事務の一部 (※)

となります。

※ INETで学位を取得できる場合もあるようです。日本でこれにあたるものとすれば、政策研究大学院大学が機能的には地方公務員の研修における学位取得を支援する一般的な機関といえそうです。

Barcelone

モンペリエから片道4時間半でスペインバルセロナへ。

遺憾なことに、
国境沿いの駅で停車中、用を足していたらパスポートコントロールに入ってきた警察に






「ポリーース!!!」(ドンドンドンと扉をたたく音)
と追い立てられました。信じられないことばかり起こるものです。

フランス・スペイン間でのレール幅の差にあわせた電車の車輪幅変更も体験しました。

カタルーニャ自治州の州政府があるまちバルセロナといえば、サグラダファミリアとグエル邸です。
また、ここではスペイン人、というよりも、彼らは、カタラン人という意識が強いことが分かりました。

2010年9月2日木曜日

覆面座談会

今日の日経ビジネスの記事より引用:

中堅キャリア官僚「俺にも言わせろ!」

覆面座談会「民主党政権で、政治家が官僚化した」

こちら


経産省の課長補佐(30代)いわく、民主党政権との関係で
「勝ち組」は経産省、文科省、財務省、
「負け組筆頭」は厚労省
とのこと。

・・・

部屋に入ってきた大臣と目を合わせない幹部

厚生労働省課長補佐B氏(30代) 否定できないのが笑えないところです。「あなたたちは信用できない」と部下を否定して壁を作る上司の求心力が高まるはずがないですよね。上司と部下がまともな対話ができない状況が続いているのは異常です。
省内の幹部会議で長妻昭大臣が部屋に入ってきても、目を合わせようともしない幹部が多い光景は異様です。政務三役への必要なレクや政策提案が遅れるなど、非効率な組織運営に拍車がかかっています。

―― 「霞が関が諸悪の根源」との空気が蔓延していますが。
厚労省B氏 うちの会社(厚労省)の先輩で、本当にその子どもが同級生からいじめられたケースがあるそうです。「お前のパパが勤めている ところは、怠け者で、税金ドロボーばかりだ」と(苦笑)。社会保険庁の年金対応の問題のことを指しているんだと思いますが、逆恨みされて本当に刺されるこ とだってあり得ますから、しゃれになりません。うちの妻は「ダンナが厚労官僚なんて、口が裂けても言えない」と嘆いています。



総務省E氏 
民主党政権が天下り斡旋に慎重になったあおりで、年寄りで働かない高給取りが滞留する一方、新規採用を大幅に刈り込むしかない。上はポストを同期で回 し、下は入ってこないので、いつまでも雑用ばかり。こんなシステムは変えたほうがいいのですが、所詮、サラリーマンですからね、我々も。指示通りに動くし かない。

財務省C氏  民間のように、ある程度の年次になったら、管理職でいきたいのか、専門職でいきたいのかはっきりできる制度にしてほしいです。そうしないと、転職しようとしても、霞が関のルールしか知らない、市場価値がないただのおっさんになってしまいます。・・・

ENACT à Montpellier

2年目の所属先を選定中です。

8月23日14時から、ENACTモンペリエのリフル企画部長と面談してきました。
その後、研修担当のモリアン氏と詳細をつめることになり、最終的に17時40分まで議論してきました。

ENACTとは、ecole national d'application des cadres territoriaux の略称で、日本語では、国立地方行政幹部学校といったところでしょうか。日本ではそれにあたるものがないのです。
♯ しいていうと、幹部自衛官の幹部候補生学校とか幹部学校くらいにあたるのではないでしょうか。指揮幕僚課程になると、ストラスブールにあるINET(政治色のつよいポストにつく超エリートを養成するカテゴリーA+の職員の研修所)が相当すると思われます。

フランスでは地方公務員の人事は、全国規模です。例えば、福岡市に入社しても、来年から札幌市や川上村に異動することが可能です。こういったこともあり、研修機関は、国立となっているようです。

官僚エリートを輩出することで知られるフランスのENA(日本で言えば社会的なまなざしは東大法が近いが、中身は人事院に相当する)にはこれまで日本からの受講者がいるのですが、ENACTの場合、全く初めてのようで、手探りでの交渉となっています。

こういうときに感じるのは、中身について共通理解のある分野であれば、多少の言語能力的ギャップがあっても、なんとかなる、ということです。

(たとえて言うならば、極端な話、『全知全能の赤ちゃん』は、口は利けなくても全部分かっている、というようなことをいいたい。)

2010年9月1日水曜日

Monaco



バチカンと同じく大変小さな国であるモナコですが、これもニースから1ユーロでいけてしまいます。
そのバスの運営主体は、コートダジュールの州議会となっています。モナコやバチカンといった極小国の行政執行体制は、日本の小規模町村の在り方を考える際にも、興味深いです。
(バスで言えば、ほかの国の自治体が業務を補完しているという状況です。きっと水やガス、電気なども同じなのではと)