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2009年11月21日土曜日

ハードウィーク1

今週は充実しておりました。

月曜1限 ペレス「アイデンティティの政治」

出席生徒2名。 オレリアン君と私です。ええ。
毎回3つの論文(仏語又は英語)が課され、ボランティアが発表するのですが、2人ってことは・・・
私が発表できるよう準備していったのは、国境をまたがる共同体とされるバスクとカタロンについての論文でした。フランス側のカタロンは、鉄道その他の社会的ニーズを満たせる政府として、スペインではなく「パリ政府」を選んだとのこと。アイデンティティはこのようにしても説明できるもののようです。日本で言えば財政的観点からの市町村合併、壱岐対馬が日本とも朝鮮半島とも朝貢関係を結びながら最終的に日本に帰属したようなことを想起しました。

月曜2限 ジェニエス「南欧政治制度」

出席生徒4名。
教授自身の検討テーマである「国家ETATと制度REGIMEの違い」を発見するため、教授が抜き出してきた英語論文10人分のSTATEとREGIMEに関する論述から要素抜き出し表にする共同作業。私はパソコン持ち込んでいるのでライターを担当。ホワイトボードに略号やわけのわからん文字で書かれるとかけないのです。レジームをREGくらいならまだ分かりますが、TIONを小さい○と省略したり困りました。
仏蘭西の歴史上国家と制度の区別は困難であるため、アメリカやその他の国における定義を分析する必要があると考えているようです。



火曜
0限 スマール・論文指導
事前に送った論文計画案についてコメント。朝一からナチュラルスピードイングリッシュシャワーを浴びる。

1・2・3・4限 スマール「集中ゼミ EU政策」IN ENGLISH

出席生徒3名。(2日間しかないのに欠席の生徒がいることについて、「十分なサンクションが用意されるだろう」と笑顔を浮かべていました。恐怖・・・)
今週と来週で終了するEU政策のゼミです。教授は英仏バイリンガルで、このゼミはすべて英語で行われます。
12限と34限で、計2つの論文を読んで、各人が発表ペーパを作ってこなくてはなりません。(集中ゼミじゃなければ1週に1論文でよかったのに・・・) 発表はフランス語で、ということでしたが、英語を日本語脳で理解した後、フランス語に翻訳するのに3倍程度の時間がかかるので、とても無理なのです。教授に相談したら、英語でもノープロブレムということで、安心しました。
EUの設立や統合過程に興味を持ってはいたのですが、全く勉強したことがなかったので、大変興味深く新鮮でした。彼はポリティクピュブリクの担当教授であり、論文指導教授でもあるのですが、紳士的で、いつも出す事例が、小さな自動車工場の社長。彼はクルマが好きなようです。
(要旨。多分)
通貨統合によって周辺国の優秀な技術者は中心に集まり工場は周辺に移ることが促進されると考えられたが、イタリア、スペイン、ポルトガル、そしてギリシャのように貧困のままとどまった国が出てきてしまったので次の段階として、構造基金による周辺国への給付政策が採られた。

・・・実は、この日読んでいくべき論文を誤解しており、午前中はほかの生徒が読んでいる間に必死にコメントを考え、午後は12-14の間に使えないパソコン翻訳機で和訳し(イタリアをのこぎりで切ってくださいとかいう和訳がでます)それを基にフランス語のコメント案を書いてなんとか参加できました。ひさしぶりの瞬間最大風速でした。相当あせりました。

水曜日
1限 フェミニズム トルペル
出席生徒 2名
前日課題論文を読みながら寝たため、激しい頭痛によりダウン。来週は1つ発表を担当します。

木曜日
1限 スペインの政治 ダルヴィッシュ
出席生徒 4名
この日も、あやうく切れそうになっていたダル。最後のゼミということもあり、なんとか最後までお付き合いくださいました。それでも、やはり内容は面白いものでした。ギエルメさんの論文を基に、不確実な民主主義について議論。

-(おそらくレヴィストロース的ものの見方からの批判として、)民主主義は輸出可能なものだがアメリカの民主主義が一番進んでいるとの前提でその他の民主主義を位置づけることはひとつの見方だが、本来比較不可能なものであり、その国の文化社会に合うように変質しながら定着していくのが当然である、と言っていました。カルザイはあくまで選挙に
勝ったのだ、と。大体その文化をよく知りもしないくせに批判するんじゃないというような趣旨のことを言っていました。たとえば、ヴェトナム料理を食べて「いやあこの中華料理はうまい」というフランス人を批判していました。また黒人を見て「アフリカ人」という人がいるが、アフリカ人とは何だ?大陸の名前で区別できるのか?EUにトルコは入れるのか、日本はどうか?という「開かれた問い」で締めくくっておりました。

-民主主義には経済的余裕が必要と強調していました。貧困国に民主主義はなし。


午後 英語
出席生徒5名(フルメンバー)

可算名詞と不加算名詞。
英語の文法をフランス語で解説します。イギリスなまりのフランス語を及び英語を聞いていると、フランス語を聞いているのか英語を聞いているのか一瞬分からないときがあります。

否定文でマッチ、肯定文ではロットオぶを使うのが「自然だ」なんて、母校では習いませんでした。

日本人にとっては、中学生にもおなじみのマッチ・メニーまたはsomeと anyの使い分け、フランス人には結構苦痛なようです。というのも、フランス語にはその区別がないのです。水だろうと子どもだろうと、ボク(たくさん)なのです。
それにしても、オレリアン君は、ドイツ語が第1外国語で、英語が結構苦手なようです。

問 Would you like ( ) to eat?
( )内にsomething, anything, somebody, anybodyから選んでいれてください。

aurelien> ok....huhh.... c'est somebody! would you like somebody to eat?
prof> NO. some is ok, but... in french that's to say, voulez vous manger quelqu'un?( laughing )
aurelien> AH! D'accord! donc something?

オレリアン、「よし、ええっと、、、それは「サムバディ」です。would you like somebody to eat? です。
先生、「違う。サムはあってるわ。でも。。。フランス語でいうとそれは、あなた誰か食べたい?になるわよ。」
オレリアン、「ああ!わかった、じゃあサムシングですね!」

修士課程で中学1年生のミスみたいなのを見て、しかもフランス語でなので、少し送れて脳内に入ってくるため、妙につぼに入って、結構笑ってしまいました。ごめん、オレリアン君。

ところで、サムエニーをフランス語にすると部分冠詞なのだそうです。知りませんでした。
また、I don't have any pens. I have no pens. 同趣旨ですが、フランス人は前者の表現を好んで使い、イギリス人は後者を好むそうです。

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