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2010年4月11日日曜日

Pen Friends

最近10人くらいのフランス人ペンフレンドができた。

たいていポップカルチャーかハマサキアユミ、xジャポンのファンである。

日本大好きとはいっても、日本語ができるわけではなく、彼らのメールは全てフランス語。当初、そこに若干の違和感。

当初のメールには「日本語を勉強したいと思っている」ようなことが書いてあるのだが、なぜか大量のフランス語メールが常に届いている。

・・・とはいえ、「おフランス好きざます」系日本人がフランス語でコミュニケーションできるかといえば、そんなことはないなあと思って、思い直す。

やりはじめてみると、これがなかなかいい作文の訓練になる。

相手は母国語なので、あっという間に大量の文章を書いてくる(日本に熱意があるので)が、こちらがその内容に返答を考えることは、
1 フランス語の能力
2 ポップカルチャーを含む日本の知識
3 有益な情報提供サイト検索能力(和仏両様)
などが必要とされ、なかなかタフである。

このほか、相手との間合いの取り方もよく分からないので、日本人としてはこれも気を使ってしまう。

先日はその中の1人、おとといはもう1人とバーチャルで交流したが、いい人たちだった。

一方で、かなりオタクな人も多い。

「PCゲームやそこから派生したアニメが好きです。」

といわれても、とりあえず、そのーどうやってー返事したものかーですね?
ぼくもフィギュアとか何体も持ってます、とかいわなきゃダメだろうか。(non je n'en ai jamais)


そういえば、夏の語学学校で一緒だった日本人の女の子が曰く

「フランス人男性で日本に興味があるのって、フランス人女性にコテンパンにやられて、やすらぎを求めていることが多いように思います」

との由を思い出した。

。。。つまり、

現実の女性(フランス)に絶望→ アニメ or 日本女性

か???
それって、まさに、日本のヲタク道の方に対する私のイメージとぴったり重なるのですが。

日本人男性ヲタク   → 日本人女性、 というのはレアなケースですが、

フランス人男性ヲタク ←日本人女性  は結構需要があるようです。


ポップカルチャーおそるべし。


ところで、まじめな学生なんかとは、日仏文化の比較で議論になります。よくあるのは、働き方の問題で、両者両極端であること、つまり日本は働きすぎ、フランスは働かなすぎ、中庸がいいね、という。日本では「再チャレンジ」なる言葉もはやったくらい基本的な発想は一度失敗=さよならですが、フランスでは幼稚園から留年がありますし、大学も留年するのが当たり前な勢いで、失敗は許容されているわけです。

この差にもかかわらず、いきつく趣向が「ヲタク」とは何故であるか。これが本稿の課題である。

フランスでは大変に個性とか多様性とかを重んじているわけです。一方、日本では常に答えは所与のものとする傾向があり(4択問題が主流など)、厳しく個人を律することを重んじます。

仮説としては、日本の方が、夢の世界を作り出し逃げ込むことへの「差し迫った必要性」が高いのではないだろうか、たとえば「いやし」ということばを作り出すのもその1形態と位置づけられるのではないか。

他方、フランスでは(ポップカルチャーを)作り出す能力は低いので生産者としてでは適していないが、個性豊かに生活する結果として生まれる一定数のファンタジー好き集団があるのではないか。さらにフランスが多様性を許容することにより、日本と違って彼らはフィギュアを握り締めていても白い目で見られることもないため、居心地よく生き延びられるのではないか。

*実際、日本のニートやフリーターについて、フランスでは

 「圧迫的な日本社会と個人の権利を賭して戦う存在」としてアツいまなざしを向けられています。

文脈が異なりますが沖縄などもフランス人は大好きです。アメリカと戦っている日本人イイ!、みたいな感じです。


・・・なにはともあれ、わたしとしては奈良京都などの伝統文化をお勧めしていますが、プロモーションとしてはポップカルチャーを媒介にしながらフランス語作文とその文化について半強制的に学ぶいい機会にはなっております。

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